個人的な特権はない


ロータリアンはロータリーの会員であるということから仕事の上で特別の利益が得られるのかと友人たちが時々尋ねます。ロータリアンは、仲間のロータリアンと取引きをしているという理由だげで何か特別の割引きとか特恵的なサービスを期待すべきでしようか。
 その答えは明らかに「ノー」です。ロータリーの手続要覧が本件に関するロータリーの立場を明確に述べています。その方針は、もとは1933年に国際ロータリー理事会によって承認されたものですが、商売や職業の取引関係ではロータリアンは仲間のロータリアンが取引関係をもっている他の商売相手に提供するより以上の配慮や有利な条件を期待すべきではないし、ましてやそれを要求すべきではない、というものです。50年も前にこの概念は次のように表現されています。
「真の友人はお互に何も要求し合ったりしないし、利益のために友情の信頼を濫用することはロータリー精神に合わない無関係なことである」。
 その他方において、もし新しい仕事や事業の拡大がロータリー内で生れた友情関係の自然の成果から生じたものであれば、それはロータリーの外でも中でも起きるのと同じ普通の発展ですから、ロータリー会員の倫理綱領に抵触するものではありません。
 ロータリーの会員制度の本来の目的は会員が他の人達に奉仕するという独特な機会を会員に提供することであって、会員制は個人的な利益や特別の恩恵を得るための手段を意図するものではないということを思い起すことが重要です。