国際ロータリーにおける会員資格


あるロータリアンに対して、あなたは国際ロータリーに所属していますかと尋ねたとしますと、その人は困惑した表情をしてこう答えるでしよう。「ええ、勿論私は国際ロータリーの会員です。」と。しかしこの場合この自信に満ちた会員の返答は、ロータリーの規則上から言えば間違いです。ロータリアンは国際ロータリーの会員ではないのです。
 この明らかな矛盾の説明は簡単にできます。国際ロータリーの定款では、国際ロータリーにおける会員資格はロータリー・クラブに限定される、とうたわれております。29,000以上のロータリー・クラブが私たちの国際ロータリーと呼称する組織団体に所属しているのです。
 ロータリークラブでは、優れた人格と徳望があり、職業のひとつに属し、重役か部長職にあるという適格性を有する人々から構成されています。ロータリアンは、ロータリー・クラブに所属しており、そしてそのロータリー・クラブが国際ロータリーに所属しているのです。この専門的な区別はたいていのロータリアンにとって明白ではなかったり、よく知られてもいないのですが、問題や面倒が起きたりすることは滅多にありません。しかしこの区別によって、なぜ国際ロータリーが個々のロータリアンよりはロータリー・クラブに対して期待を置き特権を与えているのかが説明されます。
 もし誰かが、あなたは国際ロータリーに所属しているのですかと尋ねたら、これに対する最も正確な回答は、「いいえ。私はロータリー・クラブに所属しているのです」ということです。しかし、それでもその相異を理解できる人、あるいは、実際問題としてその相異を気にする人が居るかどうか私は疑わしいと思います。