ロータリー財団の始まリ


壮大なプロジェクトも極く小さな種子から成長して来るものがあります。ロータリー財団も始まりはそういった地味なものでした。
1917年に国際ロータリー会長のアーチ・クランフはアトランタ大会に出席した代表者たちに語りました。「世界中で善いことをする目的のために基金を設置することは極めて妥当なように思われます」と。これに対する反応は丁重で好意のあるものでしたが、その基金の実現は遅々として進みませんでした。その1年後この基金の最初の名称だった「ロータリー基金」がその最初の寄付金米貨26ドル50セントをカンサス市のロータリー・クラブから受取りました。この金額は1918年米国ミズーリ州カンザス・シティ大会で残った残額でした。その後、毎年、少額の寄付金が寄せられましたが、その後6年経っても基金は米貨700ドルに過ぎなかったそうです。それから10年後、「ロータリー財団」が1928年のミネアポリス大会で正式に認証されました。次の4年間で、財団基金は米貨5万ドルに成長しました。1937年には、このロータリー財団の目標として米貨200万ドルの目標額が発表されましたが、この計画は、その後、第二次世界大戦で中断されました。
 1947年、ポール・ハリスの逝去により、このロータリーの創始者を讃える意味の追悼寄付金がどっと寄せられ「ロータリー財団」の新しい時代が始まりました。その時からロータリー財団は「色々な国々の人々の間の理解と友情」を促進するという高貴な目的を達成して来ているのです。1954年までには単一年度としては初めて50万ドルの寄付金を受け、1965年には100万ドルを受領しました。
 ロータリー財団が、あのような貧しい出発から、今では世界中で教育的、人道的な善行を行うための寄付金として毎年6,500万ドルを受け取っているということを考えるだけでも目を瞠ります。