職業分類の原則


ロータリーの会員資格は、ほとんど、すべて「職業分類」を基礎にしています。
基本的に、職業分類というのはロータリアンが従事している商売や職業を通じて社会に奉仕している、明確で、一般に認められている職種ということです。
 ロータリーの職業分類の原則は、もう少し特殊で精密に規定されています。
ロータリアンの職業分角を決めるには、会員が関係している会社や協会の主な認知された商売や職業は何か、あるいはその会員の主な認知された職業活動を保護している会社や協会の主な認知された職業は何かをよく調べることが必要です。
 職業分類を決めるのは、当該会員個人の地位によってではなく、その個人が社会に尽くす活動や奉仕の種類によるのだということが明瞭に理解されるべきです。言い換えれば、その個人がある銀行の頭取であれば、この人は「銀行頭取」という職業分類には入らないで、「銀行業」という職業分類に入ります。
 各会員に貸与される職業分類を設定する要素は、商売や職業の事業所の主たる認知された活動か、またはその個人の主たる認知された商売や職業の活動なのです。例えば、永続雇傭の電気技師、保険清算人、あるいは鉄道会社、鉱山会社、製造会社、病院、診療所、等々の支配人は自身が従事している職業の代表者として、あるいは、その職業的奉仕をしている会社や協会の代表者として、会員資格が考慮されることになります。
 この職業分類の原則により、商売や産業は、製造業、卸売業、小売業、サービス業など、他と区別できる機能に分けることができます。職業分類は、また、クラブの区域限界内の大企業や大学のはっきり区別できる独立した部局、例えば、経営学部や工学部などとして再分類することができます。
 地域社会というものは、いろいろな商売や職業から成り立っている構成体ですが、ロータリー・クラブがその断面をよく現わしているようにするためには、その会員の構成を職業分類という原則に従って行うのが必要な構成概念なのです。
 1995年の規定審議会で、引退するまでロータリーに関与したことがなかった人でも、資格を備えていれば入会を認められることが可決されました。これらの人たちはパストサービス会員として入会でき、現在あるいは元の職業分類を持たなくてもよい唯一のロータリアンです。